「湖北で仕事を探す」と友達に言ったら、「え?」と言われた。
そんな経験をした藤濵さんをはじめ、今回集まった3人は、最初から湖北で働こうと思っていたわけではありませんでした。京都や大阪の「キラキラした場所」に憧れていた就活生時代。しかし、ある出会いをきっかけに、地元で働くことを選びました。
湖北エリアの企業で働く若手社員に集まっていただき、就活の話から今の仕事のリアル、そして湖北で働く魅力まで、本音で語ってもらいました。
| <お話を伺った方> 利高工業株式会社 総務部 採用担当 野村 歩可さん 彦根市出身 明豊建設株式会社 総務人事部 業務支援課 奥谷 日菜乃さん 米原市出身 田中シビルテック株式会社 企画室総務部 藤濵 蓮華さん 長浜市出身 |
都会に憧れた私たちが、滋賀で働くことを選んだ理由
——皆さんの就活について教えてください!

野村:
最初は京都や大阪で就職先を探していました。キラキラした都会への憧れもあったんです(笑)。でも実際に足を運んでみると、その空気感が自分には合わないと感じましたね。それで、地元周辺で探すことにしました。

奥谷:
最初は支店が全国にある会社に目を向けていました。でも、話を聞くうちに配属先が決まらない働き方よりも、自分は腰を据えて働ける環境のほうが合っていると感じるようになりましたね。

藤濵:
私もキラキラした場所に行きたかったです(笑)。
でも、一度大学で京都に出たからこそ、滋賀の良さに気づいたんです。落ち着いた雰囲気の場所に家の明かりが灯っているのが、私にとってはちょうどよいキラキラだったんです。
就活では、英語が好きだったので英語を使う仕事を探していました。
ただ、選考を通じて実際の業務内容や責任の重さを知る機会があって「自分が長く続けられる働き方ってなんだろう?」と改めて考えるようになりましたね。
たまたま出会った会社が、今の居場所に

——今の会社との出会いは、どんなきっかけでしたか?
野村:
利高工業は、就活イベント「ローカルジョブコレクション(湖北地域の企業と直接話せる合同企業説明会)」で知りました。一人あたり6社まで企業説明を聞けるなかで、5社はあらかじめ決めていたのですが、残りの1枠をどうしようか迷っていたときに、ふらっと立ち寄ったのが利高工業でした。今振り返ると、運命的な出会いだったと思います。
奥谷:
私は、しがジョブパークのインターン「しがプロ」を通じて、明豊建設のインターンに参加しました。インターン先には、たまたま知り合いの方がいて、とても親切に仕事を教えてもらったんです。仕事上の付き合いというより、近所のおじさんと話すような距離感でしたね。
大手企業の選考も同時に進めていたんですが、実際に働いたあとのイメージが一番しやすかったのは、明豊建設でしたね。
インターンが終わってすぐに「改めてオンラインでも話してみませんか」と声をかけていただいて、そこからトントン拍子で話が進んでいきました。
藤濵:
私はオンラインの合同説明会で、たまたま田中シビルテックの話を聞いたんです。
業界のことをほとんど知らなかったのもあり、説明会ではじめて「建設業」と聞いて、正直「間違えた」と思いました(笑)。
でも話を聞いていくうちに、災害が起きたときには自衛隊よりも先に現場に入り、道路を確保したり、復旧の土台をつくる役割があると知りました。「みんなの生活を支えている仕事なのに、自分は何も知らなかったんだな」と、恥ずかしくなったんです。
知らなかったことを知れたのが素直に嬉しかったですし、説明をされていた社長の人柄にも惹かれましたね。そこから会社見学に進み、最終的に田中シビルテックへの入社を決めました。
みなさん、最初から今の会社に入ろうと思っていたわけではなく、偶然の出会いやご縁が入社のきっかけになっていました。
でも、その偶然は「まず足を運んでみた」から生まれたもの。知らなくても、一歩踏み出してみる。その行動が、思いがけない出会いにつながったのだと感じました。
また、話を聞いていくなかで、こんな共通点も見えてきました。
奥谷:
インターンのときに感じた距離感の良さは、入社してからも変わらなかったですね。上司というより、お父さんみたいな感覚で接してくれる方が多いんです。
藤濵:
わかります(笑)。
困ったことがあったらすぐ声をかけてくれますし、そういう方が社内にいるのはすごく心強いですね。

仕事のやりがいと大変さ、聞いてみました
——今の仕事で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

野村:
やっぱり、学生の皆さんと直接お話ししている時間がいちばん楽しいですね。自分の会社のことを知ってもらえるように説明するのも、やりがいを感じます。
また、社外の方とのつながりが広がるところも、この仕事ならではの魅力だと思っています。こうした場に呼んでいただくことで、他の企業の採用担当の方と出会えますし、新しいご縁が生まれるのはありがたいです。

奥谷:
私も、合同説明会で自分が説明した学生さんが入社してくれたときは嬉しかったですね。「自分の言葉で興味を持ってくれた」と実感できる瞬間でした。
もう一つの業務として、業務支援課で施工管理の書類作成をサポートしているんですが、公共工事の完了後に評価点が付くんです。自分が担当した書類の項目で満点が取れたときは、「やってよかったな」と思えます。

藤濵:
採用業務は、1年かけてようやく結果が出る仕事なんです。だからこそ、自分が声をかけた方や、説明会のときから知っている方が入社式を迎える姿を見ると、感慨深いですね。
新入社員の方が楽しそうに働いていたり、周りから「すごくいい子だね」と評価されているのを聞くと、自然と誇らしい気持ちになります。
それぞれの現場で奮闘する3人。
やりがいや嬉しい瞬間を聞いたところで、大変なことについても聞いてみました。
野村:
説明会などで、こちらの想いがうまく伝わらなかったときは、難しいなと感じますね。「次もぜひ来てください」と声をかけて、断られちゃうと……ちょっとしょげます(笑)。
そこが採用業務で大変なところかもしれません。
奥谷:
私は採用業務に加えて、現場の書類作成もサポートしているので、本社と現場の板挟みになることがあります。本社が進めたいことと、現場で実際にできることとの間には、どうしてもギャップが生じてしまうんです。両方の事情が理解できる分、調整の難しさを感じます。
藤濵:
一人ひとりが任される幅が広いので、大変だなと感じるときはありますね。まだ自分のキャパもつかみきれていないですし、「適当でいいよ」と言われても、その加減がわからなかったり(笑)。力の抜き方が難しいなと感じています。
支えになっているのは「人のつながり」
大変なことがあったとき、皆さんはどうやって乗り越えているのでしょうか。
聞いていくと、ある共通点が見えてきました。
野村:
湖北の企業同士は、横のつながりが強いんです。こうした座談会の場があったり、日頃から声をかけてくださる方も多いと感じています。何かあったときも相談できるので、心強いですね。
奥谷:
やっぱり、周りの方に助けられていますね。同じ部署の方に相談しながら、現場の人にも無理がないように調整しています。間に立つからこそ、周りとの連携が大事だなと感じています。
藤濵:
私も人に相談しますね。社内の先輩もそうですし、社外の採用担当の仲間にも話を聞いてもらっています。野村さんも話されていましたが、同じ境遇の方たちと出会えるのは本当に心強いです。
また、困ったときに助けてくれた先輩たちに、ちゃんと返していきたい気持ちもありますね。職場での絆が、働くモチベーションになっています。

3人に共通していたのは、「人に頼れる環境がある」ということでした。
上司や先輩との距離が近いだけでなく、社外にも会社の垣根を越えて相談できる仲間がいる。 そうした人の温かさとつながりが、3人の働きやすさを支えているのだと感じました。
湖北は、自分のペースで成長できる場所
——湖北で働いてみて、率直にいかがですか?
野村:
私には、この環境が合っているなと感じますね。数字に追われて常にせかせか働くよりも、自分のペースで仕事ができる方が心地いいんです。
湖北は「時間の流れ方と自分の進み方が同じ」という感覚があり、必要以上に急かされることなく、着実に成長できる環境だと思います。
奥谷:
通勤がストレスフリーなのが嬉しいですね。満員電車も渋滞も無縁ですし、残業後はすぐ家に帰れます。また、米原から新幹線が出てるので、遠方まで出かけるのもとても便利なんです。休日も趣味も充実しているなと感じますね。
藤濵:
トータルで見たら「就活成功」だったと思います。
正直、しんどいと感じる瞬間もありますが、人生全体で見たら充実していますね。
働きながら生活にも余裕ができて、新しい人との出会いもありますし、いい選択ができたなと思っています。
支えられる側から、支える側へ
——これからの目標を教えてください。

野村:
いろんな方に支えられてここまで来たので、これから入ってくる後輩にとって「この人がいるから大丈夫」と思ってもらえる先輩になりたいです。困ったときに頼れて、安心してもらえるような存在でありたいですね。

奥谷:
私も入社3年目になり、後輩が入ってくる立場になってきました。少しずつですが、自分の役割も変わってきていると感じています。
これからは、「この人に聞いてみよう」と気軽に声をかけてもらえるような、安心感のある先輩を目指していきたいです。

藤濵:
私には憧れの採用担当の方がいます。その方は、ただ人を採用するだけでなく、会社の環境そのものをより良くし、それを発信して人を迎え入れている方なんです。
私も、会社づくりと採用をつなげて考えられる人になりたいですね。特に女性活躍推進については、女性だからこそ見える課題もあると思うので、その視点を活かしながら、今後力を入れていきたいです。
湖北の就活、知らないままじゃもったいない

——就活生や転職を考えている方へ、メッセージをお願いします。
野村:
湖北には、温かい企業が多いなと感じています。悩みもフランクに相談できる雰囲気がありますし、寄り添ってくれる方もたくさんいます。迷っているなら、まずは気軽に説明会や会社見学に足を運んでみてほしいです。
奥谷:
ゆっくり自分のペースで働きたい人には、湖北が合っているんじゃないかなと思います。会社の数は都会ほど多くないですが、長く続いてきた歴史ある会社があります。腰を据えて長く働ける会社を、ぜひ見つけてほしいですね。
藤濵:
就活をしていたとき、「湖北で仕事を探す」って友達に言ったら「え?」と言われたことがありました(笑)。
でもそれは、知らないからこその反応なんです。「湖北には仕事がない」「都会のほうが給料が高い」というイメージだけで決めつけてしまうのは、正直もったいないなと思います。
私たち3人も、最初から今の会社に入ろうと思っていたわけではありません。偶然の出会いやご縁があって、今ここで働いています。
だからこそ、最初は興味がなかった業界でも、ぜひ一度話を聞きに行ってみてほしいですね。
温かい人に支えられながら、自分のペースで成長できる環境。
地元に暮らしながら移動もしやすく、プライベートも充実できる生活。
湖北にも、こんなふうにいきいきと働いている人たちがいます。
それを知らないまま就活を終えてしまうのは、もったいないかもしれません。
合同説明会やインターンに足を運んでみれば、新しい価値観や思わぬ出会いが待っているかも。
ぜひ一度、湖北の企業に会いに来てみてください。


