「自分に合う仕事って、どうやって見つけるんだろう?」
「地元で働くって、実際どうなんだろう?」
就職活動では、誰もが一度はそんな疑問を抱くかもしれません。
今回は、髙橋金属株式会社で働く長浜出身の若手社員お二人に、仕事のやりがいや会社の雰囲気、そして湖北で働くことの魅力についてお話を伺いました。
長浜市細江町に本社を構える同社は、設計・試作から部品製造、組立、輸送までをワンストップで行う金属加工メーカーです。環境対応型洗浄機などの独自技術を持ち、「品質No.1企業」「働きがいNo.1企業」を掲げています。
| <お話を伺った方> 平居 裕大さん(写真左)2021年入社。鈑金事業部 鈑金課 所属。京都の大学を卒業後、「ものづくりがしたい」という思いから新卒で入社。趣味はサウナ。 髙嶌 希空さん(写真右)2023年入社。組立事業部 商品組立課 所属。短期大学を卒業後、事務職を経て髙橋金属株式会社へ転職。幼少期から続けてきた柔道を後輩たちに教え、これまで支えてくださった方々への感謝を形にしている。趣味は料理とお菓子作り。 |
「ものづくりがしたい」「働きやすさを大事にしたい」、地元での就職活動
――まず、就活のお話から聞かせてください。
平居:僕は京都の大学に通っていたんですけど、ものづくりがしたくて、就活は長浜に絞って受けていました。湖北地域は製造業が盛んで、地元の長浜を離れるつもりはなかったですね。
就活イベント「ローカルジョブコレクション(湖北地域の企業と直接話せる合同企業説明会)」で髙橋金属のことを知りました。
コロナ禍での就活だったこともあって、多くの企業と接点を持てなかったですが、髙橋金属は人事の方が一番こまめに連絡をくれて、すごく印象に残りましたね。あとは会社の規模や事業内容にも魅力を感じて入社を決めました。

髙嶌:私は前職、事務の仕事をしていました。転活の時は働きやすさを重視して探していましたね。地元には知り合いや友達もたくさんいますし、私も長浜から出ようという気はあまりなかったです。

年代を超えた、フレンドリーな職場が働きやすい!
ーー実際に入社してみて、ギャップなどはありましたか?
平居:最初、恐る恐る入社した感じでした。工場と聞くとちょっと怖いイメージがあるじゃないですか(笑)。でも、いざ入ってみたらみんな優しく話しかけてくれるし、新人教育がとてもしっかりしてるなと思いましたね。
「ものづくり道場」という施設があって、そこで製造現場で起こりうる危険を体験しながら学べるんです。安全作業の基本を身につける研修ですね。それは新卒も中途も関係なく、全員が受けます。とにかくサポート体制が手厚いです。
髙嶌:入社前は少し緊張していましたが、実際に働いてみると、想像以上にフレンドリーで温かい職場だと感じています。堅苦しさがなく、自然体で働ける雰囲気が自分にはとても合っていると実感しています。
年齢層も幅広く、40代・50代の社員の方々とも日々一緒に業務を進めていますが、皆さん気さくに声をかけてくださり、コミュニケーションがとても取りやすいです。わからないことがあっても、気軽に相談できる環境が整っているので、安心して業務に取り組めています。
ーー職場の雰囲気や人間関係はどんな感じですか?
平居:僕のところは、やる時はやって、はっちゃける時ははっちゃける。メリハリがしっかりあると思います。先輩も友達感覚で接してくれますし。ちゃんと先輩なんですけど(笑)。チームは6人くらいで、部活みたいな雰囲気でお昼も一緒に食べたりしていますね。
髙嶌:私の所属する部署は、年齢層が幅広く、さまざまな世代の社員が一緒に働いていますが、チームとしての一体感がとても強いと感じています。
みんなで一つの製品を作り上げるという共通の目標に向かって、自然と助け合う文化が根付いています。誰かが忙しそうにしていれば、声をかけて手伝いに行くなど、互いに気を配りながら業務を進めています。
こうした「声をかけ合いながら動く」スタイルが、チーム全体の連携力を高め、働きやすさにもつながっていると思います。年齢や経験に関係なく、誰もが気持ちよく働ける環境が整っているのが、当社の大きな魅力のひとつです。

幅広い視点を取り入れながら業務を進められるよう、チームでは年齢層がバランスよく組まれているそうです。年代の違いを「差」ではなく「強み」として活かす。そんな会社の意図が、お二人の話から伝わってきました。
「自己実現」を叶える、前向きに挑戦できる環境
ーー入社後にできるようになったこと、身についたスキルなどあれば教えてください。
平居:自分から発信する力はついたかなと思います。
会社が若手を育てようという意識が高くて、結構やらせてもらえるんですよ。「リーダーやってみ」「こういう指示出してみ」とか。そんなふうに任せてもらえるうちに、受け身だったのが変わって、「こういうのどうですか?」と積極的に提案できるようになりましたね。
髙嶌:私は転職する時に、「なにかスキルを身につけたい」と思ったんです。ここに来て、工具を扱っていろんなものを作ったり、検査したり、フォークリフトの運転ができるようになったり。自分にできることが一つずつ増えてるのが、すごくうれしいです。
日々の仕事のなかで、着実にスキルアップしている実感があると語るお二人。そんな環境を作っている髙橋金属株式会社は「働きがいNo.1企業」を掲げています。
その働きがいの定義は、『自己実現』と『互尊互敬』。
自分のやりたいことに挑戦しながら、お互いに敬い、高め合う。
この二つが、「働きがい」の土台になっているのだと感じました。

やりがいは「目に見えるものづくりの喜び」
ーー「この仕事やっててよかったな」と感じる瞬間はありますか?
平居:「目で見えるものづくり」ですね。
髙橋金属が掲げている「私達の成長で世の中が良くなる会社に」という経営理念、そのとおりだなと思うんです。
トラクターなどを田んぼでよく見かけるじゃないですか。発電機も街中の至るところに置いてあって、自分たちが作ったものが目で見て実感できるんです。それってすごく誇らしいなと。

髙嶌:私もそれ言いたいです(笑)。
この間、イナズマロックフェス行った時に発電機があって、思わず写真撮っちゃいました。自分たちが作ったものが使われてるのを見ると、テンション上がりますね。
社会インフラを支える機械部品を手がける髙橋金属株式会社。「自分たちのものづくりが、社会の役に立っている」——そんな実感が、社員の誇りややりがいにつながっているようです。
目の前の目標をコツコツと。
できることを増やして、次のステージへ
ーーこれから挑戦したいことを教えてください。
平居:今年の冬、技能検定を受けるんです。来年もどんどん資格を取って、知識をつけたいですね。まずは班長になりたいなと思っていて、目の前の目標からコツコツ頑張っていきたいです。

髙嶌:私はまず、フォークリフトをしっかり運転できるようになりたいですね。あとは、いろんなスキルを増やしていきたいです。今は発電機しか携わっていないので、ほかの製品も扱えるようになりたい。幅広く経験を積んでいくなかで、やりたいことがもっと見えてくるんじゃないかなと思っています。

大切な仲間と家族がそばにいる幸せ。それがここに住む理由です
――湖北での暮らし、どうですか?
平居:プライベートは充実していますね。周りの友達もUターンしてる子が多くて、土日に一緒にフットサルしたり、ご飯に行ったり。
通勤時間も楽ですね。今、通勤時間が3分ぐらいなんです(笑)。だから、帰った後も時間に余裕があって、ゆっくり過ごせています。
それと、人が温かいですね。田舎ならではと言いますか、近所の方も気軽に声をかけてくれたり。
髙嶌:私の場合、一番は「柔道」ですね。幼稚園の頃からずっと教えてもらっていた道場で、先生にしてもらったことを今度は後輩に返したくて。なので、17時に退勤してその後週に1〜2回は道場に行けるようにしています。「お世話になった人への恩返し」というのは大事にしてますね。
あと、親と実家に住んでるのも大きいです。何かあったときにすぐ駆けつけられるし、逆に助けてもらえる。家族の近くにいられるのは、やっぱりいいなと思います。
ーー正直、不便なところもあります?
平居:電車の本数が少ないとか…映画館がないとか…
髙嶌:服は買いにくいので、ネットで買っています(笑)。
「でも、そんなに不便じゃないですよ。暮らしやすいです」とお二人は笑顔で答えてくれました。

幅広く見て、湖北で働くよさに気付く
――本日はありがとうございました。最後に、就活生や転職を考えている方へメッセージをお願いします。

平居:僕は当初、長浜エリアに絞って企業を探していましたが、今振り返ると、もっと広い視野でさまざまな企業や職種を見てみることも大切だったと感じています。
多くの企業を知ることで、自分に合った働き方や職場環境、価値観に気付くきっかけになりますし、比較することで「本当に自分に合っている会社はどこか」をより深く理解することができます。
もしかすると、髙橋金属以上に魅力的な企業が見つかったかもしれませんし、逆に比較した結果「やっぱり髙橋金属が一番だ」と確信を持てたかもしれません。
企業選びは、最初から選択肢を狭めるのではなく、まずは幅広く情報を集め、いろいろな会社や職種に触れてみることが、自分にとって納得のいく選択につながると思います。
髙嶌:私自身、職業を幅広く見てみることの大切さを強く感じています。学生の頃は「事務職しか考えられない」と思い込んでいて、工場勤務には「汚い」「大変そう」といった先入観を持っていました。
しかし実際に働いてみると、そうしたイメージとはまったく違い、現場は清潔で働きやすく、やりがいも感じられる環境でした。
今はインターネットでさまざまな情報が簡単に手に入る時代です。だからこそ、親や友人、先輩など身近な人に「どんな仕事をしているの?」と聞いてみるのも、とても有効だと思います。意外と知られていない職種や働き方があることに気づけるかもしれませんし、自分に合った仕事を見つけるヒントにもなります。
職業選びでは、先入観にとらわれず、まずは多くの職種や業界に目を向けてみることが、自分にとって納得のいく選択につながると思います。
地元の企業も、地元以外の企業も、まずは幅広く見てみる。そのなかで自分に合う場所を選ぶ。納得して選んだ道なら、きっと自信を持って働ける――お二人からは、そんなメッセージが伝わってきました。
地元で働くこと、ものづくりをすることへの誇り。そして、湖北での暮らしの充実感。
平居さんと髙嶌さんのお話から伝わってきたのは、「ここではないどこか」を探さなくても、やりがいのある仕事と豊かな暮らしは、湖北にもあるということでした。


